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第45話 決断の日③

مؤلف: 雫石しま
last update آخر تحديث: 2025-11-15 03:00:09

次に、プリントアウトした右京と橙子さんのLINEトーク画面を持ち出した。会う予定の日時、2018号室、食事の画像、目を覆う卑猥な写真……すべてが並ぶ。「橙子さん、会いたい」「早くしたい」「我慢できません」「今度こそ結婚して下さい」「愛しています」……次々と既読の文字が冷たく響く。「なんだよこれ! 真昼! おまえ俺の携帯見たのか!」「だって!」「信じらんねぇ!」「だって右京くんが!」「プライバシーの侵害だろう! 人間として恥ずかしくないのかよ!」と右京が激昂する。裏切りが座敷を埋めた。義父母の顔が青ざめ、誠の拳が震える。真昼の冷静さと右京の逆ギレが、家族の衝撃を静かに包んだ。

「こ......これは......向坂さん......」

「こんな子も出来ないと女とは別れろと言っただろう!」

私は義父の言葉で初めてその事実を知った。「こんな子も出来ない?」橙子さんは不妊症だったのか......。それで婚約が破談になったのかもしれない。私の口元に冷たい笑みが漏れる。右京の父親が手のひらを振り上げた瞬間、お父さんがフードパーカーの襟首を掴んで締め上げた。右京の顔が歪んだ。

「てめぇ、いつからこの女と付き合ってた!」

「お......おとう」

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